この「レ・ミゼラブル」のテーマは、2本あると思われる。
どんなに小さなことでも、罪(=犯罪)をひとたび犯してしまうと、それは一生の負い目となり、いくら善行を積み重ねようとも、決して拭い去れるものではない。一生の汚点としてつきまとうと。
だから、どんだけ小さな犯罪でも一度たりとも、犯しては成らない。でなければ、未来ある自分の人生を棒にふることとなる。もし、たとえ、すっかり棒に振らなかったとしても、その後の人生の巻き返しには、膨大な時間と労力が掛かる。だからこそ、自らを節制し、自分の人生を未来を、心して大切にしなければならないと。これが、まずこの物語の1テーマだ。
また、もう1つのテーマは、法律の善悪だけで、果たして人は裁けるだろうか?ということである。法律からちょっと外れたからといって、人の道に外れているとは限らない。またその逆もしかり。法律はあくまでも、表面的なものしか見ない。本当に大切なのは、その人の生き方ではないだろうか?という疑問の投げかけである。
そのあとに−−だからといって、法律を犯した者を一人の人間として見てくれる、などと、そうした甘い期待を世間に抱いてはならない、どっちにしろ犯罪者は裁かれるべき者なのだ、という訓戒も続いているように思われる。
一見、ストーカーのように、ジャンバルジャンを追いまくってくる一人の男。この映画では、一人の人間として描かれているが、その実、「世間の偏見の象徴」とも言える。
この映画の面白いところは、ドキドキハラハラである。常にストーカーのように追いまくってくる男。そうして、どうなるか分からない結末。足をひっぱろうという悪気はないけど、おろかな身内。主人公、ジャンバルジャンの心の葛藤。身の保身と、良心、正義。好感の持てる人柄。
しかし、あくまでも、ハッピーエンドであること。そこに、この物語のスバらしさを覚えた。
P.S.
申し訳ございません。本を読んだわけではありません。でも、これも子供の頃から読め読めと親にしつこく言われてました。子供向けに編集されてる「
ああ無情
」は読んだことがあったんですけど。ところで、「
ああ無情
=レ・ミゼラブル」だったんですねー、最近知りました。
2003/10/18 by綾香