川端康成「伊豆の踊り子」の感想
「伊豆の踊り子」を読んで、結局、なにが言いたかったんだろう?と、ぶっちゃけ思った私です。大昔、「野菊の墓」を読んだ時に感じたのと同様、一体なにが書きたかったんだ・・・というのが、率直な感想。

え?なんか、ドラマティックなことってあったっけ?え?どこか面白い展開あったっけ?え?何のためにこの小説は書かれたの?え?なにを言わんとしたかったの?これが延々語り告がれきて、国語の教科書に名前が散々載りまくってきたという、名作なの?ホントにそんなに名作?そうは思えないなぁ・・・・それが私の「伊豆の踊り子」に対する、率直な感想でした。

散々、色んな女優を使って映画化されてきて、(あの山口百恵だとか)さぞかしすごいドキドキワクワクのスバラしい超感動作かと思いきや・・・・・これが純文学というやつか・・・・これが純文学なのか・・・・そう、読後にしぶいため息が出たのは、私だけだったのでしょうか?

そうして、私に名作を「読め!読め!」と散々私に勧まくってきた父に、思ったまんまを話したわけですよ。「真に申し訳ござーませんが、『伊豆の踊り子』のどこが良いのかが、全くワカラナイんですが。」

すると、父曰く、今の時代は、出会ってすぐ肉体関係に至るから、この情緒が分からない。だけど、もっと昔は恋愛に対する表現をぼかしまくっていて、当時はそれでも、これが非常に画期的でだったんだ、と。「なるほどなぁ・・・・昔は斬新だったわけか・・・・ふーん」と、しぶしぶ納得した私ですが。それはさておき、私はあらすじを声に出して、おさらいしたわけですよ。

「えー・・・・不遇な人生を歩み、心がすさんでいる若い学生の旅人が、旅の途中で、ある踊り子に出会い、一目ぼれし、その後をくっついて周り、いつしか、踊り子一行と、行動をともにすることになる。

いろいろあった後、やはりずうっと踊り子に、恋心を抱いていた青年だったが、おふろで自分をみつけ、まっぱだかで手を振る彼女を見て、いい娘だと思っていた踊り子が、てんで子供だったことに気づき。大人びた化粧に、すっかり勘違いしていた自分に苦笑いしたり。

その後も、やはり踊り子一行と行動をともにしていたけれど、ついには別れの時がきて、ふと寂しくて。だけど、踊り子たちと一緒に過ごしてきたことで、なんだか、心がスガスガしくなった。という、そんなお話。」



あら?あらあらあら?なんだかちょっといい話じゃない?最後のあらすじを周りに語り終え。あれあれ?じーんと来たぞ。ということで、やっぱり、「伊豆の踊り子」は名作だったのかも?と最終的には思い至った私でありました。1度読んだだけでは、よく分からなかったみたいですね。2〜3度読むと、また、ちょっと違ってくるのかもと思いました。

2004/07/01 by綾香

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