(3)


蝶を復活させる魔法の薬であればいいのにと思った。

死んだ蝶しか愛せないんだもんなと思った。



自分は社長だし、それなりに豊かになったので、

お金は出せると思った。だけど、地上では

そんな魔法の薬を開発できないしと悲しくなった。



天空の蜘蛛の世界の人々なら

蝶を生き返らせる魔法の薬ができるような気がしてならないと

思った。



なぜなら、天空の蜘蛛が

コノセカイを統治する神だとは到底思えなかったからだ。



蜘蛛以上に素晴らしい存在がいくらでもいると感じていた。



大人になった少年は天に祈る。



この世に蜘蛛以上にいる素晴らしい神様たち。

蜘蛛の目を覚まさせてください。

蜘蛛に蝶の死骸を愛でさせる行為をやめさせてください。





だけど、

少年は思った。



一番素敵なのは

蝶の死骸が生き返って

再び飛び始めることだと。



それを嬉しそうに眺める蜘蛛の瞳が目に浮かぶようだと。



そうなれば最高だよね!と。



そうして蜘蛛の夢。

天空の蝶の群れが出来ればいいなと。



流れ星が流れる。

少年、元少年は祈る。



蝶を復活させてください。

そうして天空の蝶の群れを作ってください。

蜘蛛の願いのためにも!



蜘蛛より偉い

カミサマたち。



どうかお願いします。



僕の人生は蜘蛛のお陰で

輝いてます。



蜘蛛を救ってあげてください。



流れ星が流れる。

天空に少年の願いは届いたでしょうか?



カミサマきっといるよね?

たーくさん!



だって天空の蜘蛛と

天空の蝶がいるくらいですもの!


END

Back


2015/10/08 by 綾香